TBP抽出剤 金属分離および核処理用高性能溶剤
トリブチルリン酸(TBP)は、広く使用されている抽出剤です。室温では、無色から淡黄色までの透明な液体として現れ、適度な粘性と良好な熱安定性を示します。その分子構造中のホスホリル基(P=O)は、強力な錯体形成能力と溶媒特性を提供し、湿式冶金抽出および原子力産業用途で価値があります。
仕様
| 項目 |
インデックス |
| 外観 |
無色から淡黄色の透明液体 |
| 屈折率 |
1.39 - 1.42 |
| 酸価 |
≤ 0.5 mgKOH/g |
| 色 |
≤ 30 |
性能と用途
- TBPは、様々な金属イオンの抽出において高い選択性を示し、良好な分配係数を示します。特に、ウラン、トリウム、ジルコニウム、ハフニウム、希土類元素などのレアメタルの分離と精製に効果的です。金属イオンと安定した配位錯体を形成し、核廃棄物管理および希土類精製において不可欠な効率的な液液抽出プロセスを可能にします。
- 有機合成および産業排水処理において、TBPは効果的な消泡剤および可溶化剤として機能します。高温および酸性/アルカリ性条件下でも安定性を維持し、コンクリート添加剤、表面処理剤、染料中間体の製造に適しています。
- TBPは、灯油、キシレン、クロロホルムなどの一般的な有機希釈剤との良好な混和性を示します。相分離効率を向上させるための相乗抽出剤またはプロセス修飾剤として機能し、農薬製剤およびコーティング用途における可塑剤および共溶媒としても機能します。
利点
- 幅広い適用性と高い耐薬品性、過酷な酸性、アルカリ性、高温条件下でも反応性を維持します。
- 高い抽出選択性、特に複雑な混合物からのレアメタルの回収に適しており、優れたプロセス適合性があります。